こんにちは。星の森ファミリー歯科、歯科医師の伊東です。
「50代・60代だけど、インプラント治療って本当にできるの?」
「歯を失って食事が楽しめない…インプラントで変わる?」
このようなお悩みや疑問をお持ちではありませんか?
50代・60代になると、全身の健康状態も考慮する必要があり、インプラント治療への不安を感じる方もいるでしょう。しかし、インプラント治療は、適切な知識と信頼できる歯科医院を選べば、50代・60代の方ととって多くのメリットをもたらす可能性があります。
この記事では、50代・60代の方にインプラント治療をおすすめしたい5つの理由、事前に知っておくべき注意点(デメリット)、歯科医院選びのポイントまで解説します。
目次
■50代・60代もインプラント治療をおすすめしたい5つの理由
ここでは、50代・60代の方々にもインプラント治療をおすすめしたい理由を5つご紹介します。
◎理由1:自分の歯のように美味しく食事ができる
入れ歯の場合、どうしても噛む力が弱くなり、食事の味や食感を感じにくくなることがあります。しかし、インプラントは顎の骨に直接固定されるため、ご自身の歯に近い感覚で噛むことが可能です。
そのため、硬いものや繊維質の多いものなど、これまで諦めていた食べ物も美味しく味わえるようになるでしょう。しっかりと咀嚼することで、唾液の分泌も促され、消化吸収を助けることにもつながります。
◎理由2:若々しい見た目で自信アップ
歯を失うと、お顔の印象が大きく変わることがあります。歯には、顔の輪郭を支える役割があり、歯を失うことで口元の筋肉が衰え、ほうれい線が深くなったり、口角が下がったりといった変化が現れやすくなることも。
インプラント治療によって口元にハリが戻ることで、自然な笑顔を取り戻すことが期待できます。
◎理由3:認知機能の維持にも期待できる
近年、咀嚼(そしゃく:噛むこと)と脳の活性化には密接な関係があることがわかってきました。歯を失い、噛む回数が減ってしまうと、脳への刺激が少なくなり、認知機能の低下を招く可能性があるのです。
インプラント治療によって咀嚼機能が回復し、しっかりと噛めるようになると、脳の血流が増加し、記憶力や判断力を司る海馬(かいば)などの領域が活性化されると考えられています。
また、咀嚼は、脳内の神経伝達物質の分泌を促し、認知機能を維持する効果も期待されています。
◎理由4:誤嚥(ごえん)性肺炎のリスク軽減につながる
加齢に伴い、嚥下機能(えんげきのう:飲み込む力)が低下することがあります。歯を失うことで、食べ物をうまく咀嚼できなくなり、誤嚥(食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまうこと)のリスクが高まる傾向にあります。
誤嚥性肺炎は、特に高齢の方にとって注意が必要な疾患の一つです。インプラント治療によって咀嚼機能が回復すると、食べ物をしっかりと噛み砕き、唾液と混ぜ合わせることができます。
これにより、飲み込みやすい状態になり、誤嚥のリスクを軽減することが期待できます。
◎理由5:残っている歯の保護に役立つ
ブリッジ治療では隣の健康な歯を削る必要があり、部分入れ歯では固定具をかける歯に負担がかかることがあります。インプラントは、独立して機能するため、周囲の歯への負担を軽減できます。
■事前に理解しておくべき!50代・60代のインプラント治療の注意点
50代・60代の方がインプラント治療を受けるにあたっては、いくつかの注意点も理解しておく必要があります。
◎外科手術が必要になる
インプラント治療は、顎の骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込む手術が必要です。手術時間は、インプラントの本数や手術の難易度によって異なりますが、通常1~3時間程度。手術後は、腫れや痛み、出血などの症状が現れることがあります。
手術に対して不安や緊張を感じるかもしれませんが、信頼できる歯科医師とよく相談し、疑問点を解消しておくことが大切です。
◎保険適用外で治療費が高額になる場合がある
インプラント治療は、一部の特殊なケースを除き、自由診療です。そのため、治療費は歯科医院が独自に設定しており、比較的高額になる傾向があります。
特に骨の量が不足しており、骨造成手術が必要になる場合は、別途費用が発生します。治療を受ける前に、総額でどの程度の費用がかかるのか確認しましょう。
◎治療期間が比較的長くなることがある
インプラント治療は、まず、インプラント体を顎の骨に埋め込む手術(一次手術)、次にインプラント体と骨がしっかりと結合するのを待つ期間(通常数ヶ月程度)、人工歯を取り付けるための処置(二次手術や印象採得など)、最後に人工歯の装着という流れになります。
そのため、治療期間は半年~1年と長くなる可能性があります。
■50代・60代の方がインプラント治療の歯科医院を選ぶ際のポイント
歯科医院選びは治療の成功に大きく影響します。以下の5つのポイントを参考に、自分に合った歯科医院を選びましょう。
◎50代・60代のインプラント症例実績が豊富か
中高年の方のインプラント治療には若い世代とは異なる注意点があります。
骨の状態や全身疾患などを考慮した経験が豊富な歯科医院を選ぶことが重要です。実績数や症例写真などを確認し、同年代の治療実績が豊富かどうかをチェックしましょう。
◎治療計画、費用、リスクについて納得いくまで丁寧な説明があるか
インプラント治療は長期間にわたり、費用も比較的高額です。治療内容や期間、費用、予想されるリスクなどについて、わかりやすく丁寧な説明をしてくれる歯科医院を選びましょう。質問にも誠実に答えてくれるかどうかも重要なポイントです。
◎全身疾患に対応できる医療連携体制が整っているか
50代・60代の方は、高血圧や糖尿病などの全身疾患を持っている場合が少なくありません。必要に応じて内科医などと連携できる体制が整っている歯科医院を選ぶことが、安全な治療につながります。
【50代・60代のインプラント治療は信頼できる歯科医院で】
インプラント治療は、ご自身の歯に近い感覚で食事を楽しめたり、若々しい口元を保てたりするだけでなく、認知機能の維持や誤嚥性肺炎のリスク軽減にもつながる可能性があります。
50代・60代の方がインプラント治療で後悔しないためには、ご自身の年齢や全身状態を考慮した経験豊富な歯科医院を選ぶことが重要です。治療計画や費用、リスクについて納得いくまで説明を受け、信頼できる歯科医師を見つけましょう。
当院では、インプラント治療を行う前にカウンセリングを実施しています。疑問や不安な点がございましたらお気軽にご相談ください。