【診療時間】 9:30~13:00/14:00~19:00
【休診日】祝日午後
海部郡大治町西条字南井口16

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大人の歯が抜ける原因の1位は歯周病!永久歯が抜ける原因・年齢について


こんにちは。星の森ファミリー歯科、歯科医師の伊東です。


「最近、歯ぐきから血が出ることが増えたかも」

「このまま歯が抜け落ちてしまったらどうしよう」

「歯が抜けるのって、だいたい何歳くらいからなの?」


このような不安や疑問をお持ちではありませんか?


大人の歯が抜けてしまう原因の多くは「歯周病」にあります。しかし、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行し、手遅れになってしまうケースも少なくありません。


そこで本記事では、永久歯が抜けてしまう主な原因、歯が悪くなりやすい年齢の目安、歯が抜けたまま放置するリスク、歯を失ってしまった場合の治療法を解説します。


■大人の歯が抜ける主な原因とは?


大人の歯が失われる大きな原因として挙げられるのが「歯周病」です。歯周病は、歯ぐきや歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)が、細菌によってじわじわと壊されていく病気のこと。


怖いのは、初期の段階ではほとんど痛みなどの自覚症状がないまま進行してしまうことが多い点です。そのため、気づいた時にはかなり症状が進んでいて、歯がグラグラになってしまうことも少なくありません。


もちろん、歯周病以外にも、大きなむし歯が原因で歯を残せなくなったり、事故などで歯が折れたり割れたりして抜歯に至るケースもあります。


■永久歯は何歳くらいから抜け始める?歯が悪くなる平均年齢


「この年齢になったら歯が抜け始める」という明確な基準はありません。


なぜなら、歯を失うリスクは、年齢そのものよりも、これまでの歯磨きの習慣、食生活、喫煙の有無といった生活習慣、定期的な歯科検診を受けているかどうか、遺伝的な要因など、様々な要素が絡み合って決まるからです。


とはいえ、一般的に、年齢を重ねるにつれて歯周病にかかる人の割合は高くなる傾向にあり、それが歯を失うことにつながりやすいと言えます。


例えば、厚生労働省が行っている歯科疾患実態調査を見てみると、40代頃から歯周病と診断される人の割合が急激に増え始め、それに伴って歯を失う人の数も増加していく傾向が見られます。


もちろん、これはあくまで平均的な傾向であり、20代や30代といった若い世代でも、進行の早いタイプの歯周病(侵襲性歯周炎:しんしゅうせいししゅうえん)にかかってしまう方いますし、逆に80歳を過ぎても20本以上の自分の歯を保っている方もたくさんいます。


つまり、「〇歳だから大丈夫」「〇歳だからもうダメだ」ということは一概には言えないのです。


■歯が抜けたまま放置するリスク


私たちの歯は、上下左右、隣同士の歯がお互いに寄りかかったり、噛み合うことで力を分散したりしながら、絶妙なバランスを保っています。


そのため、たった1本でも歯がなくなると、そのバランスがドミノ倒しのように崩れ始め、残っている他の歯や顎の関節、全身の健康にまで思わぬトラブルを引き起こすことがあるのです。具体的にどんなリスクがあるのか見てみましょう。


  • ・隣の歯が倒れ込んでくる・噛み合う歯が伸びてくる

  • ・歯並びが悪化し、むし歯や歯周病のリスクが高まる

  • ・噛み合わせが悪くなる

  • ・食べ物がよく噛めず消化不良を起こしやすくなる

  • ・顔の輪郭が変わり、老けて見えることがある

  • ・発音がしにくくなる


このように、たった1本の歯を失っただけでも、お口の中では様々な問題が連鎖的に起こり始めます。もし歯が抜けてしまった場合は、決して放置せず、できるだけ早く歯科医師に相談し、治療を受けましょう。


■歯が抜けた後の治療法


残念ながら歯が抜けてしまった場合の代表的な治療には「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」の3つの選択肢が挙げられます。それぞれの治療法について、詳しく見ていきましょう。


◎ブリッジ

抜けた歯の両隣にある健康な歯を少し削って土台にし、そこに橋をかけるように連結した人工の歯を被せて固定する方法です。取り外しが不要で、自分の歯に近い感覚で比較的しっかりと噛むことができます。


◎入れ歯

人工歯と、歯ぐきの代わりになるピンク色の床(しょう)からできており、残っている歯に金属のバネ(クラスプ)などを引っ掛けて固定する、取り外し式の装置です。抜けた歯の本数によって部分入れ歯と総入れ歯があります。


◎インプラント

歯が抜けた部分の顎の骨に、チタンという金属でできたインプラント体を外科手術で埋め込み、それが骨としっかりと結合するのを待ってから、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。


インプラントは、周りの健康な歯を削る必要がありません。自分の歯と同じように顎の骨で直接支えられるため、天然の歯に近い非常に安定した噛み心地と、美しい見た目を取り戻すことができます。


インプラント治療に関するメリットやデメリットについて、さらに詳しく知りたい方は、「インプラント治療のメリット・デメリットを徹底解説」の記事もご参照ください。


【歯周病から歯を守るためにも早期発見と治療が重要】


大人の歯は特定の年齢で必ず歯が抜けるわけではありませんが、年齢とともに歯周病のリスクは高まる傾向にあります。歯が抜けた状態を放置すると、隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合わせが悪化したりと、さらなる問題を引き起こすことも。


歯を失ってしまった場合の治療法は、ブリッジ、入れ歯、インプラント治療があります。インプラント治療は、周囲の健康な歯を削らずに済み、自然な見た目と機能を取り戻せる点が大きなメリットです。


歯周病から大切な歯を守るためには、日々のセルフケアはもちろん、歯科医院での定期的な検診とプロフェッショナルケアが必要です。


「まだ大丈夫」と思わず、少しでも気になる症状があれば早めに歯科医師に相談し、予防と治療で健康な歯を維持しましょう。


星の森ファミリー歯科
歯科医師・歯学博士
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